Extracto en Japonés de la Historia del Proyecto

ランカグアにガウディの「天使たちの聖母教会」

 

トリアナ・チリ合同ガウディ協会は、チリのランカグアに Nuestra Señora de los Ángelesに捧げた教会を建設する旨を発表した。これはチリ出身のフランシスコ会士アンヘリコ・アランダ神父が、当地に贖罪の場となる教会を建造するのを夢としていたものだ。アランダ神父が1909年にバルセロナに渡ってカタルーニャの建築家アントニオ・ガウディと知己を得たのが本建築実現の発端だった。同神父は帰国後、1922年にガウディに書簡をしたためて設計図を依頼する。当初ガウディは首を縦に振ろうとしなかったが、同年10月12日付けの書簡で、バルセロナの聖家族教会の一部として準備していた礼拝堂の素描を提供することを約束する。アランダ神父とガウディとの間の往復書簡が、素描と共にバルセロナの教区文書館によって公開され、1995年にトリアナ・ガウディ協会が設立された。2009年から翌年にかけ、チリ公共事業省とオヒギンズ地方建築総局が共同出資する方向で、建設具体化の話しが進められていった。

ガウディの設計になる礼拝堂は高さ30メートルで、ランカグアの景観、周辺環境、耐震、建築資材、象徴的な意義など諸々の事項を「ガウディ精神文化センター」が慎重に検討しており、これはガウディ自身の要望事項であり、アランダ神父が当初より切望していた「贖罪の礼拝堂」の精神に呼応するものでもあった。

ランカグアの地にこの建築が完成することは、諸地域の社会、文化および芸術上の発展を大いに鼓舞することになり、ランカグア市は言うに及ばず、同地方、さらには国全体の観光をも活性化させることになろう。なお、ランカグアのあるオヒギンズ地方には、毎年18万の観光客が来訪しているが、この建造物完成の暁には、少なくともその倍増が確実視される。さらには建築技術、研究、作業手順の活性化、技術・教育・文化関連の交流、なかんずく多方面にわたるスペインとの情報交換など、多くが期待される。ちなみに敷地としては、ランカグア市の東方に位置するカタルーニャ広場の一角が当てられることになる。

本企画は2014年12月18日、ミチェル・バチェレ大統領がランカグア市を訪問したことをもって大きな一歩を踏み出した。大統領は総額予算44億ペソ(約600万ユーロ)が計上される構想全体図を前に、「本件は大統領にとって優先課題」であることを明言し、建設のための資金提供を確約しており、本年後半には着工が予定される。

ガウディ作品をタンジール、ニューヨークなど国外に建てる構想はかねてよりあったが、いずれも企画倒れに終わり、チリはスペイン国外で唯一のガウディ建築を保有する運びとなった。